私は現役でリフォーム営業をしています。
これまでたくさんのお客様の住まいづくりに携わり、自分自身も2回リノベーションを経験しました。
仕事だから分かることもあります。
でも、それ以上に、実際に暮らしてみて初めて気付くことがありました。
「あぁ、こうしておけばよかった。」
そんな小さな後悔は、実は今でもあります。
リフォームの打ち合わせでは、コンセントの位置や収納、建具の種類など、一つひとつ決めていきます。
どれも、その時はしっかり考えて決めたものです。
でも、本当に家のことが分かるのは、住み始めてから。
今回は、その中でも「これからリフォームする方には知っておいてほしい。」と思うことを、私自身の経験を交えながら5つご紹介します。
① 下地を入れておきましょう
キッチンのカップボード上は、すっきり見せたくて棚板を付けませんでした。収納量も十分にあったので、「棚は無くても困らないだろう。」そう思っていたんです。
でも、実際に暮らし始めると考えが変わりました。
お気に入りのお酒を飾りたくなったり、新しく買った器を並べたくなったり。「ちょっと置ける場所」が欲しくなったんです。
結局、後から固定棚を取り付けました。ただ、その場所には下地を入れていなかったので、取付工事では桟木を探しながら施工することになり、「最初から下地だけでも入れておけばよかったな。」と思いました。
今振り返ると、棚を付けるかどうかではなく、「将来付けるかもしれない」という考えが少し足りなかったのかもしれません。
棚を付ける「かも」、DIYでフックを付ける「かも」、室内物干しを吊る「かも」。
そんな場所は、迷っていても下地だけ入れておくことをおすすめします。使わなければそのままですし、「やっぱり付けたい。」と思ったときに、後から苦労せずに済みます。
② コンセントは何度リフォームしても悩む
これは、本当に何度リフォームしても付きまといます。
1回目より2回目。
2回目より3回目。
リフォームを重ねるたびに数も増やし、場所も考えるようになります。
我が家も、ルンバの基地や収納の中など、「ここは欲しいよね。」と言われる場所はひと通り押さえました。
それでも、住み始めると「あ、ここにも欲しかった。」が出てきます。
生活スタイルは変わります。
家具の配置も変わります。
新しい家電を買うこともあります。
大きく困ることはありません。でも、「もう一つあれば便利だったな。」と思うことは、やっぱりあります。
今の住まいで不便に感じている場所。
これから欲しいと思っている家電。
家具を動かしたときのこと。
今の暮らしだけでなく、数年後の暮らしまで想像して決めると、後悔は少し減らせるかもしれません。
③ 建具のデザインは掃除のしやすさも大事
我が家の建具は、框(かまち)デザインで統一しています。
少しアンティークな雰囲気があって、今でも気に入っています。
ただ、一つだけ想定していなかったことがありました。
框の凹凸にホコリがたまるんです。
掃除のたびに、
「あぁ、ここか。」
と思いながら拭いています。
ほんの小さなことですが、それが積み重なると意外と気になります。
玄関から見えるセンタードアは、このデザインで良かったと思っています。
でも、それ以外の扉はフラットなデザインでも良かったかな、と今では思います。
……とはいえ、かわいいので気に入っているんですけどね。
デザインは毎日目に入るものです。
見た目だけでなく、掃除のしやすさまで少し考えておくと、暮らし始めてからの満足度は変わると思います。
④ 引き戸にする?開き戸にする?
我が家は、引き戸と開き戸が混在しています。
主寝室は開き戸を選びました。
リビングにつながる部屋だったので、アウトセット引き戸にすると上レールが見えてしまい、デザイン的に気になったからです。
当時は、それで何の問題もありませんでした。
ところが、結婚してしばらく経ち、妻から「ベッドの向きを変えたい。」と言われました。
試してみると、開き戸がベッドに当たってしまい、ドアが開きません。
「ベッドの向きを変える日なんて来ない。」
そう思って決めた間取りでしたが、暮らしは少しずつ変わっていくものなんですね。
結局、ベッドの向きを変えることはできませんでした。
失敗というより、「住まい方は変わる」ということを教えてもらった出来事でした。
⑤ Wi-Fiルーターの隠し場所
最近は、モデムやWi-Fiルーターを収納の中など、生活感が出にくい場所へ配置することも増えてきました。
我が家も、その考えで廊下収納の中へ設置しました。見た目はすっきりしていて、とても気に入っています。
ただ、実際に使ってみると、収納の中は思っていたより熱がこもります。
もちろん、モデムやルーターは、ある程度の熱を想定して作られていますから、すぐに故障するような話ではありません。
それでも、機械は熱がこもりにくい環境の方が負担は少なく、通信も安定しやすいと言われています。
今振り返ると、収納の中に換気口を付けるなど、空気が循環する工夫をしておけば良かったなと思います。
せっかくリフォームするなら、見た目だけでなく、機械が長く快適に使える環境まで考えておくと安心です。
少し話は変わりますが…
ここまでご紹介した5つは、どれも実際に暮らし始めてから気付いたことです。
だから、リフォーム前にすべてを予想するのは難しいと思っています。
一方で、工事中だからこそ気付けることもあります。
例えば、棚の高さやコンセントの位置。
図面では気にならなかったことでも、実際の現場を見ると「こっちが良かったかな。」と思うことがあります。
毎日現場へ行く必要はありません。
もし時間が取れるようであれば、一度だけでも現場を見に行ってみてください。
それだけでも、小さな後悔を一つ減らせるかもしれません。
まとめ
今回ご紹介した5つは、どれも当時は「これでいい。」と思って決めたことでした。
でも、暮らしが始まると、家具が変わったり、家族が増えたり、趣味が変わったりして、住まいに求めるものも少しずつ変わっていきます。
だから、「やっておけばよかった。」と思うことがあるのは、ごく自然なことなのかもしれません。
この記事が、これからリフォームを考えている方のヒントになれば嬉しく思います。
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