浴室ドアは、浴槽や壁の色ほど目立つ設備ではありません。
けれど、毎日開け閉めし、汚れがたまれば掃除もする場所です。ドアの種類が変わると、浴室への入りやすさや、洗面脱衣室の使い方も変わります。
折れ戸は、限られた広さにも納めやすい形です。
開き戸は、構造が分かりやすく、外側へタオル掛けを付けられる商品があります。
引き戸は、扉を開けるための前後の空間を使いません。
見た目だけでなく、風呂いすをどこへ置くのか。洗面脱衣室のどこに洗濯機や洗面化粧台があるのか。掃除のしやすさをどこまで優先したいのか。
今日は、折れ戸、開き戸、引き戸の違いを、毎日の使い方から考えてみます。
浴室の中へ置く物を先に整理したい場合は、浴室のカウンター・棚・鏡は必要?|掃除と使い方から考えるから確認してみてください。
標準プランでは、折れ戸が入っていることも多い
ユニットバスでは、折れ戸が標準仕様に入っている商品も多くあります。
折れ戸は、開けたときに扉が大きく張り出しにくく、限られた広さの浴室にも納めやすい形です。開き戸や引き戸へ変更すると、追加費用がかかることがあります。
そのため、特に希望がなければ、そのまま折れ戸で見積もりが進むこともあります。
ただ、標準仕様だから自分たちにも使いやすいとは限りません。
今の浴室で、ドアの折れ曲がる部分を洗いにくいと感じている。将来を考え、出入り口を広く取りたい。洗面脱衣室にタオルを掛ける場所がない。
こうした希望があれば、ドアの種類まで比べておきたいところです。
開き戸|構造が分かりやすく、掃除もしやすい
開き戸は、一枚の扉を手前や奥へ動かして開ける形です。
折れ曲がる部分や扉同士の重なりがないため、表面を拭きやすく、構造も分かりやすくなっています。
一般的なユニットバスの開き戸は、浴室側へ開く仕様です。そのため、扉が動く範囲には、風呂いすや洗面器などを置けません。
浴室内に人がいるときは、開けた扉が体へ当たることもあります。洗い場が限られている場合は、入浴する人の立ち位置や、普段どこへ物を置いているかまで考えておきます。
また、浴室内で人が倒れ、扉の前をふさいだときは、通常どおりに開けられないことがあります。
現在のユニットバスでは、開き戸や折れ戸に、非常時に洗面脱衣室側から扉を外せる機構が備わっているものがほとんどです。外し方はメーカーやドアの種類によって異なるため、完成後に一度確かめておくと安心です。
開き戸には、外側へタオル掛けを付けられる
洗面脱衣室にタオルを掛ける壁がない場合は、浴室ドアの外側を使えると便利です。
開き戸には、洗面脱衣室側へタオル掛けを付けられる商品があります。入浴前にバスタオルを掛けておけば、浴室から出たところですぐに手が届きます。
ただし、すべての開き戸へ付けられるわけではありません。
タオル掛けを使いたい場合は、選んでいるドアに対応する部材があるか、見積もりの段階で確認しておきましょう。
折れ戸|限られた広さにも納めやすい
折れ戸は、扉の中央が折れ曲がり、浴室側へたたまれる形です。
一枚の扉が大きく動く開き戸より、浴室内へ張り出す奥行きを抑えやすくなります。浴室側に人がいるときも、開き戸より扉が当たりにくく、風呂いすや洗面器を置く場所も取りやすい形です。
折れ戸は浴室側へたたまれるため、洗面脱衣室側には出ません。
浴室の入り口近くに洗濯機や洗面化粧台があっても、扉の開閉を妨げにくいことは、折れ戸の使いやすさの一つです。
一方で、扉の折れ曲がる部分や上下の部品には、汚れが入り込みやすくなります。
扉の表面だけでなく、折れ曲がる部分や下枠まで手入れするため、開き戸より掃除する箇所は増えます。
折れ戸を選ぶときは、開け閉めの軽さだけでなく、どこまで外して洗えるのかもショールームで見ておくと、手入れの様子を想像しやすくなります。
引き戸|扉を開けるための前後の空間を使わない
引き戸は、扉を横へ滑らせて開ける形です。
開き戸のように浴室側へ扉が出ず、折れ戸のように中央でたたまれることもありません。浴室内に人がいても扉が当たりにくく、体の向きを変えながら出入りするときも使いやすい形です。
一枚引き戸のほか、二枚や三枚の扉を重ねて開けるタイプもあります。間口を広く取れる商品であれば、将来、介助が必要になったときにも出入りしやすくなります。
ただし、扉の枚数が増えるほど、扉同士が重なる部分や下のレールも増えます。
髪の毛やほこり、水分が残りやすい場所なので、扉を外して洗えるか、レールへ手が届くかも見ておきたいところです。
引き戸は、扉の引き込み先まで確認する
引き戸には、開いた扉を納めるための場所が必要です。
一枚引き戸なら、浴室の入り口の横に、扉一枚分ほどの壁幅を使います。二枚引き戸や三枚引き戸も、扉が重なる側に納まりができます。
この引き込み先に洗濯機や洗面化粧台が近いと、扉との間に細い隙間ができることがあります。

扉の表面は見えても、その隙間には掃除道具が入りにくく、ほこりがたまりやすくなります。
引き戸を考えるときは、出入り口の幅だけでなく、扉を開けたときにどこへ納まるのか。その前に何を置くことになるのかまで見ておくと、完成後の使い方が分かりやすくなります。
半透明と透明では、浴室の見え方が変わる
浴室ドアには、半透明の樹脂パネルが使われることが多くあります。
光を通しながら浴室内を見えにくくでき、ガラスより軽いため、一般的な家庭でも取り入れやすい素材です。
一方、商品によっては透明強化ガラスを選べることがあります。
透明のドアは、浴室と洗面脱衣室のつながりが生まれ、空間を広く見せやすくなります。ホテルのようなすっきりした印象にしたい場合にも合います。
ただし、透明強化ガラスは、半透明の樹脂パネルより費用が高くなる傾向があります。扉も重くなるため、開け閉めしたときの感覚をショールームで確かめておきましょう。
入浴中は湯気で曇り、思っているほど中が見えないこともあります。それでも、家族が入浴中に洗面脱衣室を使う家庭では、見え方が気にならないかも考えておきたいところです。
リフォームでは、希望するドアを選べないこともある
浴室ドアの種類は、好みだけで決められるとは限りません。
今ある出入り口の幅や高さ、浴室と洗面脱衣室の間取りによっては、選べる形が限られます。
引き戸へ変える場合は、扉を引き込むための壁幅が必要です。開き戸へ変える場合は、浴室内で扉を動かせる広さを確保しなければなりません。
ドアの幅を広げると、周りの壁や床を直す範囲が増えることもあります。
ユニットバスの交換と一緒に考えるなら、まず希望する使い方を伝えたうえで、どの形なら無理なく納まるかを確認していきます。
浴室ドアは、周りの使い方から選ぶ
折れ戸は、限られた広さにも納めやすく、洗面脱衣室側へ扉が出ません。
開き戸は、構造が分かりやすく、表面を掃除しやすい形です。対応する商品であれば、外側へタオル掛けも付けられます。
引き戸は、扉を開けるための前後の空間を使わず、出入り口を広く取りやすい良さがあります。
どの形にも、使いやすいところと手入れが必要なところがあります。
ドアだけを見ていると、色や形の違いへ目が向きます。けれど、毎日の使いやすさを左右するのは、浴室内に置く物や、洗面脱衣室にある洗濯機、洗面化粧台との関係です。
ドアそのものだけでなく、開けた先と、その周りに置く物まで見て選ぶ。
それが、自分たちに合う浴室ドアを見つけるための、いちばん分かりやすい考え方だと思います。
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浴室ドアまで決まると、ユニットバスの仕様はかなり具体的になってきます。
次に気になるのは、工事に何日かかり、その間はいつまでお風呂を使えないのかということではないでしょうか。
在来浴室からユニットバスへ変える場合と、ユニットバスを交換する場合では、工事の流れや日数も変わります。
次は、お風呂リフォームの工期は何日?|入浴できない期間と準備へ進みます。