トイレを選んでいると、自動洗浄、自動開閉、脱臭、除菌など、似たような機能が並びます。ショールームで動かしてみると、どれも便利に見えるかもしれません。
ただ、毎日使って便利さを感じる機能もあれば、付いていてもほとんど意識しない機能もあります。機能を増やせば価格も上がるため、すべてを付ける必要はありません。
個人的には、レバーに手を伸ばさずリモコンで流せて、立ち上がったあとに自動で流れる機能があれば十分でした。一方で、自動開閉があれば、見た目にも格好よく感じます。
今日は、トイレを使うたびに行う操作から考え、自動洗浄、自動開閉、脱臭、清潔機能の順に、どこまで必要かを整理します。
便器の種類による価格や交換範囲の違いは、便器はどう選ぶ?|組み合わせ・一体型・タンクレス・キャビネット型でお話ししています。
トイレの機能は、使うたびに助かるものから選ぶ
温水洗浄便座には、おしり洗浄や暖房便座のほか、製品やグレードによってさまざまな機能が付いています。必要なものを選ぶときは、機能名を見るより、トイレへ入ってから出るまでの動作に置き換えると分かりやすくなります。
- リモコンで便器を流したいか
- 立ち上がったあと、自動で流れてほしいか
- 便ふたに触れずに開閉したいか
- 使用中や使用後のにおいを抑えたいか
- 便座、ノズル、便器内の汚れを抑えたいか
家族全員が一日に何度も使う機能と、ときどき便利に感じる機能では、同じ一つでも価値が違います。まずは毎回行っている操作を一つ減らせるかで考えてみます。
リモコン洗浄は、振り返らずに便器を流せる
壁のリモコンに洗浄ボタンがあれば、便器の横やタンクへ手を伸ばさずに水を流せます。小さな違いですが、毎回使うため、便利さを感じやすい機能です。
ただし、壁リモコンが付いていれば、必ずリモコンで便器を流せるとは限りません。組み合わせ便器では、便器、タンク、温水洗浄便座の組み合わせによって、リモコン洗浄に対応できるかが変わります。
レバーを残してリモコンでも流せる製品もあれば、便器本体に手動操作部が用意されている製品もあるため、見積書では「リモコン付き」だけで判断せず、便器洗浄まで操作できるかを確認しておきたいですね。
自動洗浄は、立ち上がったあとに流してくれる
自動洗浄は、便座から立ち上がったことを検知し、一定時間がたつと便器を流す機能です。レバーやリモコンを操作しなくてよいため、流し忘れを減らせます。
自動で流れることに慣れると、手動のトイレでも操作を忘れないか、気になる家庭もあるでしょう。対応製品では自動洗浄のオン・オフを切り替えられるため、子どもにもレバーやボタンで流す習慣を身につけてほしい場合は、自動洗浄を切って使う方法もあります。
毎回リモコンで流すのか、立ち上がれば自動で流れてほしいのか。この違いを決めるだけでも、必要なグレードを絞りやすくなります。
自動開閉は、必要性より快適さで選ぶ
自動開閉は、人が近づくと便ふたが開き、使用後に離れると閉じる機能です。便ふたへ触れずに使えるほか、トイレへ入ったときの見た目にも特別感があります。
ただ、便器を使うために欠かせない機能ではありません。家族が普段から便ふたを開けたままにしているなら、便利さを感じる場面は少なくなるでしょう。
製品によっては便ふただけが開くものと、便座の開閉にも対応するものがあり、センサーの検知範囲や閉じるまでの時間も同じではありません。自動開閉は必要かどうかだけでなく、どの部分が動くのかを確認して選びます。
脱臭は、換気扇の代わりではない
脱臭機能は、便座に内蔵されたファンで使用中のにおいを吸い込み、フィルターなどを通して抑えるものです。使用後に一定時間動く製品もあり、次に入る人がいる家庭では便利に感じやすいでしょう。
ただし、トイレ室内の空気を外へ排出する換気扇とは役割が違います。脱臭機能があっても換気扇を使わなくてよいわけではなく、フィルターにほこりが付けば手入れも必要です。
においが気になる場合も、脱臭機能だけに任せず、換気扇と一緒に使う前提で考えます。
清潔機能があっても、掃除は必要になる
除菌や洗浄をうたう清潔機能は、便座、ノズル、便器の鉢内など、対象となる場所が製品によって異なります。汚れを付きにくくしたり、使用前後に自動で洗浄したりする機能は、日々の掃除を助けてくれますが、便器の外側や床まできれいになるわけではありません。
カタログを見るときは、「除菌」「きれい」といった名称だけで比べず、どこに、いつ、どのように働く機能なのかを確認します。普段よく汚れると感じている場所と対象が合っていなければ、期待したほど手間は減りません。
清潔機能を優先するなら、機能の数だけでなく、便座を持ち上げられるか、ノズルを掃除しやすいか、便器の凹凸が少ないかといった形も見ておきたいところです。
停電時の使い方と、故障時の修理範囲を確認する
自動洗浄や自動開閉は、停電すると動きません。便器は停電時でも手動で流せるようになっていますが、その方法は製品によって異なり、手動レバーや便器本体の操作部を使うもの、別の手順が必要なものがあります。
普段は自動で動く製品ほど、停電時の操作方法を取扱説明書で確認しておくと安心です。電池式の壁リモコンでは、電池が切れたときに便器本体から流せるかも見ておきましょう。
また、自動機能が故障したときの修理範囲は、便器の種類や構造によって変わります。組み合わせタイプなら温水洗浄便座だけを交換できる場合がありますが、一体型やタンクレスでは、どの部分を修理・交換するのかをメーカーや施工会社へ確認することになります。
機能だけでなく、便器と機械部分をどこまで分けて交換できるかも、便器はどう選ぶ?|組み合わせ・一体型・タンクレス・キャビネット型で確認しておきましょう。
トイレの機能は、毎日減らしたい動作から決める
トイレの機能は、数が多いほど使いやすくなるとは限りません。リモコン洗浄、自動洗浄、自動開閉、脱臭、清潔機能の中から、家族が毎日繰り返している動作や、負担に感じている掃除に合うものを選びます。
まずリモコンで流せればよいのか、立ち上がったあとの洗浄まで任せたいのか。便ふたにも触れたくないのか。においや便器内の汚れをどこまで抑えたいのか。ここを先に決めれば、必要以上に上のグレードを選ばずに済みます。
必要な機能は、カタログで目立つものではなく、使うたびに「付けてよかった」と感じられるものです。
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便器の種類と必要な機能が決まったら、手を洗う場所も考えておきたいところです。
次は、トイレの手洗いは必要?|タンク上・別置き・洗面所を使う場合で、使い方や掃除、設置スペースの違いを整理します。