浴室リフォームの見積書やカタログに並ぶ、「1216」「1317」「1416」「1418」「1616」という数字。
初めて見ると、少し暗号のようです。
お風呂だけを交換するなら、最初に見るのは今入っているユニットバスのサイズ。間取りを変えない限り、基本は同じ大きさでの交換です。
一方、浴室の位置を動かしたり、洗面室との間仕切りをつくり直したりするリノベーションなら、浴室の大きさから考え直せます。
間取りを変えなくても、建物のなかに余裕があり、今より一つ大きなサイズが入ることも。
同じ浴室リフォームでも、工事の範囲によってサイズの考え方は変わります。
まずは1216などの数字の読み方から。そのあと、お風呂だけを交換する場合、間取り変更を伴う場合、間取りを変えずにサイズアップする場合の順に見ていきます。
浴室のつくりから整理したい場合は、ユニットバスと在来浴室は何が違う?から読んでみてください。
1216の「12」と「16」は、浴室の内法寸法
ユニットバスの四桁の数字は、浴室内の短手と長手のおおよその寸法を表す呼び名です。
1216なら、短手が約1200mm、長手が約1600mmです。
主なサイズは、次のとおりです。

「12」は1200mm、「16」は1600mmという読み方です。1616は縦横とも約1600mmで、正方形に近い浴室です。
ここで注意したいのは、この数字がサイズを見分けるための呼び名だということ。同じ1317でも、長手側の実寸が1650mmになっている商品があるなど、細かな寸法はメーカーやシリーズごとに違います。
今回は、個別商品の細かな寸法までは省きます。見積もりに入っているユニットバスの正確な内法は、メーカーの図面で確認してください。
短手は浴槽の長さ、長手は浴槽と洗い場が並ぶ方向
四桁の数字が分かっても、図面のどちらが「12」で、どちらが「16」なのかは迷いやすいところです。
一般的なユニットバスでは、短手が浴槽の長さ方向です。1216なら、約1200mmの辺が浴槽の長さ方向に当たります。
長手は、浴槽と洗い場が並ぶ方向。1216なら約1600mm、1418なら約1800mmある辺がこちらに当たります。
たとえば1216と1416は、長手が同じ約1600mmで、違うのは短手の約200mm。1416と1418は短手が同じ約1400mmで、違うのは長手の約200mmです。
その200mmを浴槽と洗い場へどう配分するかは、商品ごとの設計です。「浴槽だけを10cm長くする」「洗い場だけを20cm広げる」といった指定はできません。
前の二桁が短手、後ろの二桁が長手。短手は浴槽の長さ方向で、長手は浴槽と洗い場が並ぶ方向。この見方を覚えておけば、カタログや図面も読みやすくなります。
①お風呂だけを交換するなら、今のサイズから考える
浴室の位置や壁を変えず、ユニットバスだけを交換する。最も多いのは、このパターンだと思います。
この場合は、今と同じサイズへの交換が基本です。現在が1216なら、新しいユニットバスも1216。1616がよさそうだからといって、好きなサイズへ入れ替えられるわけではありません。
そこで、最初に確認したいのが現在のサイズです。建築時の図面や設備表、ユニットバスの取扱説明書に、1216などの表記が残っていることがあります。
資料がなければ、浴室内の短手と長手を測ることで、おおよその見当はつくでしょう。最終的なサイズ確認は、リフォーム会社の現場調査で行います。
現場調査で見るのは、ドアや窓の位置、天井の高さ、梁や配管の状況など。交換に必要な工事も、ここで整理します。
同じサイズが入るかどうかを一から判断する話ではありません。今と同じサイズへ交換する前提で、どのように納めるかを確認するための調査です。
同じ1216でも、浴槽の形やカウンターの出幅、ドアの仕様などは商品によって違います。サイズを変えなくても、使い心地や掃除のしやすさは選び直せます。
お風呂だけを交換するなら、最初に聞きたいのは、「今の浴室は何サイズですか」。サイズが分かってから、同じ大きさの商品を比べる流れです。
②間取り変更を伴うなら、希望するサイズから考えられる
浴室の位置を変える。洗面室との間仕切りをつくり直す。住まい全体をリノベーションする。
ここまで工事を広げるなら、今の浴室サイズに合わせる必要はなく、新しい間取りのなかで、1216にするのか、1418や1616にするのかを考えられます。
とはいえ、浴室だけ大きくすればよいわけでもありません。広げたぶん、洗面室や収納、廊下に使える面積は小さくなるほか、給排水管の経路や換気ダクト、窓の位置によっては、希望する向きに置けないことも。
先に図面上で見るのは、浴室にどのくらいの面積を使えるか、洗面室や収納が窮屈にならないか。そのバランスが取れ、入れられるサイズが見えてきたら、次はショールームでの実物確認です。
浴槽の内側やカウンターの出幅は商品ごとに違います。同じ1616でも、実際に入ってみると広さの感じ方に差が出るでしょう。
③間取りを変えなくても、サイズアップできることがある
今のユニットバスが1216だから、次も必ず1216になるとは限りません。外側に使われていない空間があり、新しい商品の据付必要寸法がそこへ納まれば、間仕切りを動かさずにサイズアップできる場合があります。
古いユニットバスでは、壁の裏や配管まわりに広めの空間を取っていることも。一方、リフォーム向け商品のなかには、壁パネルや配管スペースを抑えたものがあります。
狙っているのは、この寸法差です。条件が合えば、間仕切りを動かさずに内側を少し広げられます。
在来浴室からユニットバスへ変える場合も、考え方は同じです。壁の内側に使える寸法が残っていれば、今の浴室内寸から想像するより大きなサイズが入る可能性も。
反対に、次のような条件があるとサイズアップは難しくなります。
- 柱や梁がユニットバスの外側へ出ている
- 動かせない給排水管やマンションの共用配管がある
- 必要な組み立てスペースを確保できない
- 窓や浴室ドアとの納まりが合わない
- マンションの管理規約や建物の条件に合わない
どのサイズまで入るかは、今見えている浴室の内法だけでは決まりません。判断材料になるのは、建物側に確保できる寸法と、商品の据付必要寸法です。
サイズアップは、解体前に確定できないこともある
サイズアップでいちばん難しいのは、ユニットバスの外側を解体前にどこまで確認できるか。この点です。
図面に浴室の寸法が書かれていても、壁の裏や床下の状況まで正確に分かるとは限りません。現場調査で見るのは、天井点検口から確認できる梁や配管の位置、既存ユニットバスの品番や図面などです。
必要な寸法がここで確認できれば、先に商品を発注し、納品日に合わせて今の浴室を解体できます。
一方、数cmの違いで入るかどうかが決まるのに、壁のなかや床下が見えない現場も。そうなると、解体前の確定は難しくなります。
考えられる進め方は、次の三つです。
- 解体前の調査で確実に納まるサイズを選び、先に発注する
- 洗面室側の壁や天井などを部分的に開け、必要な寸法を確認する
- 既存の浴室を先に解体し、採寸してから商品を発注する
寸法だけを考えれば、今の浴室を解体してから採寸するのが確実です。ただ、ユニットバスは発注してすぐに届く商品ではありません。商品や時期によるものの、発注から納品まで3〜4週間ほどみておくことが多く、仕様によってはそれ以上かかることもあります。
採寸のために先に解体するということは、納品を待つ間、自宅のお風呂が使えないということ。在宅工事では、かなり大きな負担です。銭湯や親族宅を利用するのか、仮住まいをするのか。工事の計画と一緒に考えておきたいところです。
反対に、「入りそう」という段階で大きいサイズを先行発注するのにもリスクがあります。解体後に納まらないと分かっても、仕様を決めて発注したユニットバスは、簡単に変更や返品ができないことがあるためです。
サイズアップを相談するときは、
「間仕切りを動かさず、一つ大きいサイズが入りますか」
だけでなく、
「解体前に、発注できるところまで確定できますか」
と確認してみてください。
解体前に確定できないときは、今と同じサイズを先に発注するのか。それとも、お風呂を使えない期間が長くなっても、解体後に採寸して広さを優先するのか。
サイズアップは、入るかどうかだけの話ではありません。工事中の暮らしまで含めて、どの進め方なら無理がないかを打ち合わせておきたいところです。
まず確認するのは、今のサイズと工事の範囲
1216や1418といった数字は、ユニットバスの短手と長手を表す呼び名です。
工事の内容ごとに整理すると、考え方は次の三つです。
- お風呂だけを交換するなら、今のサイズから考える
- 間取りを変えるなら、住まい全体のバランスから希望するサイズを考える
- 間取りを変えずに広げたいなら、ユニットバスの外側に使える寸法があるかを調べる
カタログを見ていると、大きい浴室へ目が向きます。ただ、先に確認したいのは、今の浴室のサイズと工事の範囲です。
今は何サイズなのか。壁を動かす工事なのか。その場所へ、実際にどこまで納められるのか。
この順番なら、必要のないサイズ比較で迷わずに済みます。
次の記事
浴室の大きさが分かったら、次に考えたいのが窓です。
今の窓を残すのか、小さくするのか、なくすのか。明るさだけでなく、寒さや結露、掃除のしやすさも変わります。
次は、浴室の窓は残す?なくす?|寒さ・換気・掃除から考えるへ進みます。