フロントオープンタイプの食洗機

キッチン 住まいのこと

食洗機はどう選ぶ?|浅型・深型・フロントオープンの違い

同じ幅45cmの食洗機でも、庫内容積は約42L、約62L、約122L。

順番に、浅型、深型、フロントオープンの一例です。

同じ幅に納まる食洗機でも、これだけ容量が変わります。

これまで、ビルトイン食洗機を選ぶときは、

「浅型と深型、どちらにしますか?」

と聞かれることが一般的でした。

ただ、最近はミーレやボッシュなどの海外製に加え、国内メーカーのフロントオープンも選択肢が増えています。

もはや、浅型か深型かだけで食洗機を選ぶ時代ではないのかもしれません。

食事のたびに食器を洗うのか。一日分をまとめるのか。鍋やフライパンまで食洗機へ入れたいのか。

家族の人数だけではなく、何を、どのくらいまとめて洗いたいのかを考える必要があります。

今日は、浅型、深型、フロントオープンの違いと、選ぶ前に確認しておきたいところを見ていきます。


食洗機は、二つの開き方に分けられる

ビルトイン食洗機には、大きく分けて二つの開き方があります。

浅型と深型は、引き出しのように庫内を手前へ動かすスライドオープンです。上から食器を入れる形で、浅型と深型では主に庫内の深さが違います。

もう一つが、扉を手前へ倒して開くフロントオープンです。

扉を開けたあと、庫内のカゴを一段ずつ手前へ引き出して食器を並べます。

浅型と深型は、同じ開き方のなかで容量を比べる選択です。

フロントオープンは容量だけでなく、扉の開き方や食器を入れる姿勢まで変わります。


浅型|食器を中心に、こまめに洗う

浅型は、スライドオープンのなかでも庫内が比較的浅いタイプです。

茶わん、汁わん、皿、コップなど、毎食使う食器を中心に洗います。

食事のたびに運転する。鍋やフライパンは手洗いする。一度に使う食器もそれほど多くない。

このような家庭なら、浅型でも大きな不足を感じないと思います。

庫内が浅いため、カゴの底まで手を伸ばしやすいことも特徴ですね。

一方、大皿や深さのある鍋、長い調理器具を入れると、ほかの食器を置ける場所は少なくなります。

表示された食器点数では足りていても、夕食で使った鍋まで一緒に入れようとすると、思ったほど入らないかもしれません。

浅型を選ぶなら、食洗機へ入れる物だけでなく、どのくらいの洗い物を手洗いに残すのかも考えてみてください。


深型|鍋や調理器具まで入れやすい

深型も、上から食器を入れるスライドオープンです。

浅型より庫内が深く、高さのある物や大きな調理器具を入れやすくなっています。

食器と一緒に鍋やフライパンも洗いたい。水筒やボトル、長い菜箸も入れたい。朝と夜の食器をまとめて洗いたい。

このような使い方なら、深型の良さを生かしやすいと思います。

深型の違いは、洗える食器の点数が増えることだけではありません。

大皿やフライパンを入れたあとにも、ほかの食器を並べやすいこと。高さを使って調理器具を納められること。

この余裕が、毎日の入れやすさにつながります。

ただし、底に入れた小さな食器を取り出すときは、浅型より深く手を伸ばします。容量が大きくても、食器を重ねすぎれば水流が届きにくくなるため、入れ方には少し慣れが必要です。

浅型では少し足りないけれど、フロントオープンほどの容量は必要ない。

深型は、その中間として選びやすいタイプです。


フロントオープン|一日分をまとめて洗いやすい

フロントオープンは、扉を手前へ倒し、庫内のカゴを引き出して使います。

製品によって二段や三段のカゴがあり、皿、コップ、カトラリー、鍋などを分けながら入れられます。

大きな特徴は、一度に洗える量の多さ。

朝食と夕食で使った食器に加えて、調理中に使ったボウルやざる、鍋やフライパンまでまとめて洗える製品もあります。

カゴを一段ずつ引き出せるため、下段へ鍋を入れたあとでも、上段へ食器を追加できます。

スライドオープンのように、上に入れた物を動かしながら奥へ差し込む必要もありません。

一方、下段のカゴは床に近くなるため、食器を入れるときに体をかがめます。

扉を手前へ倒して使うため、開けた状態ではキッチンの通路も狭くなります。

容量だけを比べるのではなく、食器を入れる姿勢と、扉を開ける場所まで確認しておきたいところです。


国産のフロントオープンも、選択肢が増えている

フロントオープンというと、ミーレやボッシュなどの海外製を思い浮かべる人も多いと思いますが、国内ではリンナイが以前からフロントオープンを販売してきました。近年は、パナソニックもフロントオープンを発売しています。

パナソニックの45cm幅は、三つのカゴを使い分ける構造で、庫内容積は約122Lです。

同社の45cm幅の浅型が約42L、深型が約62Lであることを考えると、同じ幅でも容量にはかなりの差があります。

ミーレやボッシュで知られるようになった、複数のカゴへ食器と調理器具を分け、一日分をまとめて洗う使い方。

それに近い選択肢を国内メーカーでも選べるようになったことや、三段のカゴと大容量であることが、注目されている理由の一つだと思います。

ただし、同じフロントオープンでも、カゴの段数や形、乾燥方法、必要な電源、設置できるキッチンは異なります。

海外製か国内製かだけで比べず、実際の使い方と設置条件を確認して選びます。


大容量が合うかは、洗う回数で考える

たくさん入る食洗機を見ると、大きいほうが便利に感じるかもしれません。

一日分の食器や調理器具をまとめて洗えることは、フロントオープンの大きな魅力です。

ただ、毎食後すぐに片付けたい家庭では、庫内がいっぱいになるまで食器をためる必要はありません。

少量の食器を一日に何度か洗うなら、浅型や深型のほうが使い方に合うこともあります。

反対に、夕食後に一日分をまとめて洗いたい家庭では、浅型を何度も運転するより、フロントオープンで一度に洗えるほうが使いやすいかもしれません。

食洗機を選ぶときは、容量だけでなく、

  • 食後すぐに運転するのか
  • 一日分をまとめるのか
  • 鍋やフライパンまで入れるのか
  • 手洗いをどこまで減らしたいのか

を考えてみてください。

家族の人数が同じでも、洗う回数が違えば、合う食洗機も変わります。


「何人分」という表示だけで決めない

食洗機には、「約5人分」「約9人分」などの表示があります。

ただし、この人数は、決められた種類と大きさの食器を並べた場合の目安です。

同じ4人家族でも、小皿を多く使う家庭と、大きなワンプレート皿を使う家庭では、必要な庫内の広さが変わります。

弁当箱や水筒を毎日洗う家庭もあれば、鍋やフライパンまで食洗機へ入れたい家庭もあります。

「4人家族だから5人用で足りる」とは限りません。

普段使っている食器と、手洗いを減らしたい調理器具まで含めて考えるほうが現実的です。


食洗機へ入れたい物を書き出してみる

食洗機を選ぶ前に、何を入れたいのかを書き出してみます。

  • 毎食使う茶わんや皿
  • コップやマグカップ
  • 弁当箱や保存容器
  • 水筒やボトル
  • ボウルやざる
  • 鍋やフライパン
  • 魚焼きグリルの部品
  • レンジフードの部品

すべてを食洗機へ入れたい家庭もあれば、食器だけ洗えればよい家庭もあります。

特に確認しておきたいのは、大きな物と高さのある物です。

普段使っている一番大きな皿や深い鍋、長い水筒が、どの向きで入るのか。

ショールームで実際のカゴを見ると、必要な容量を判断しやすくなります。

なお、食洗機で洗えるかどうかは、食器や調理器具、食洗機それぞれの説明書を確認してください。


収納量より、キッチン全体の納まりを見る

ビルトイン食洗機を入れると、その部分は収納として使えなくなります。

ただし、浅型と深型で残る収納の差は、キッチンメーカーやシリーズ、選ぶ機種によって異なります。

浅型の下に収納を設けられる場合もありますが、その引き出しが、実際に入れたい物へ合うとは限りません。

浅型と深型を、残る収納量だけで決める必要はないと思います。

一方、フロントオープンは足元近くまで本体が入る製品が多く、その間口には収納を設けられないことがあります。

食洗機の部分だけを見るのではなく、シンク下、調理台下、コンロ下に何を入れるのか。食器を背面収納へ移せるのか。ごみ箱の場所を確保できるのか。

キッチン全体へ必要な物が納まるかを見ながら考えます。


設置条件は、早めに確認する

食洗機は、希望する機種をどのキッチンにも入れられるわけではありません。

本体の幅や高さ、必要な電源、給排水管の位置など、製品ごとに設置条件が決められています。

特に対面キッチンでは、床下を通す給排水管の経路が限られ、壁付けキッチンより設置条件が厳しくなることがあります。

フロントオープンは、製品によって本体の下や後ろに残る配管スペースも異なります。

壁付けキッチンから対面式へ変更する場合や、海外製を含めたフロントオープンを検討する場合は、キッチンの配置を決める段階で希望する機種を伝えておきたいところです。


扉を開けたときの通路も見る

食洗機は、閉じている状態だけでは使い勝手を判断できません。

スライドオープンは、庫内全体を手前へ引き出します。

フロントオープンは、扉を手前へ倒し、その上へカゴを引き出します。

対面キッチンでは、食洗機の向かい側にカップボードや冷蔵庫があることもあります。

食洗機を開けた状態で、後ろに立てるか。家族が通れるか。向かい側の引き出しと同時に開けられるか。

特にフロントオープンは、扉が低い位置へ大きく開きます。食器を入れている途中に、家族が後ろを通る場面も想像しておきたいところです。

食洗機や収納を開けたときに必要な距離は、キッチン通路幅は何cm必要?で詳しくお話ししています。


ショールームでは、食器の入れ方まで確かめる

ショールームでは、扉を開けて中を見るだけでなく、食器を入れる動作まで確かめてみてください。

  • 一番下のカゴへ無理なく手が届くか
  • 大皿や深い鍋をどこへ入れるか
  • 水筒や長い調理器具を立てられるか
  • 上段と下段を別々に引き出せるか
  • あとから食器を追加しやすいか
  • フィルターを外して掃除しやすいか
  • 扉を開けたとき、どこに立つのか

可能であれば、普段使っている大皿や鍋、水筒の寸法を測っておくと、実際に使う場面を想像しやすくなります。

展示されている食器がきれいに納まっていても、自宅の食器が同じように入るとは限りません。

食器点数の表示だけではなく、自分たちの物をどのように並べるのかまで確認しておきます。


食洗機は、自分たちの洗い方から選ぶ

浅型は、食器を中心に、食事のたびにこまめに洗う使い方に向いています。

深型は、食器と一緒に鍋や調理器具も入れたい家庭で使いやすいタイプです。

フロントオープンは、一日分の食器や調理器具をまとめて洗い、手洗いをできるだけ減らしたい家庭に向いています。

家族の人数だけでは、どれが合うかは決まりません。

何を入れたいのか。いつ運転するのか。食器を入れる姿勢に無理がないか。扉を開けても通路を使えるか。

こうしたところまで確認すると、自分たちに必要な食洗機が見えてきます。

浅型、深型、フロントオープンという名前を選ぶのではなく、自分たちの洗い方に合う食洗機を選ぶ。

それが、毎日きちんと使える食洗機を見つけるために大切なことだと思います。


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食洗機を選んだら、次はコンロの上にあるレンジフードを考えます。

レンジフードには、フィルターのあるタイプと、日常のお手入れを減らしたタイプがあります。

自動洗浄などの機能もありますが、掃除がまったく不要になるわけではありません。

どこを、どのくらいの頻度で掃除するのか。交換部品や将来の取り替えまで含めて見ておきたいところです。

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